発達障害の子に楽しんで勉強させるには

2018.07.10 KUMIKO 育児・健康

Photo by Shutterstock.com

特に小学校入学を間近に控えた発達障害児を持つ親御さんから、子供への療育について、生活面よりも、学習面での指導を優先してほしいという依頼を受けることがあります。

勉強を「いやなもの」にしない工夫

Photo by Shutterstock.com

そもそもじっとしているのが苦手なのが、多くの発達障害児の特徴のひとつです。ましてや机に向かって長時間勉強させるのは至難の業。そこで大切なのは、勉強を「いやなもの」「苦痛なもの」と感じさせないように工夫することです。

指導者によって意見は分かれますが、私は以下のようにして、子供たちのやる気を引き出しています。

(1)  好きな色で書かせる

字を書くときは黒の鉛筆でというのが、小学校に上がってからは一般的になりますが、私はあえて色鉛筆の中から好きな色を選ばせて書かせています。ひらがなの一字一字、色を変えて楽しんでいる子もいますよ。

(2)  あえて逆のことを言う

「そろそろ休もう」「もうやめよう」「これは難しいからやらなくていいよ」などと言うと、子供たちの多くは不思議と「いや、やる」と言い張ります。子供たちの反抗心を逆手に取ったやり方です。これは、一般の子供たちにも使える手かもしれませんね。

(3)  先生役をさせる

正解した時にもらう花丸やスタンプが勉強に対する動機づけになるのは、すべての子供たちに共通することでしょう。でも私はその花丸やスタンプを、子供たち自身につけさせています。大人の、特に先生のすることをしたいという子供の願望に「付け入った」作戦です。私から赤ペンを奪い取るようにして、「どでかい」花丸を書いていますよ。

(4)  無理強いはしない

子供も大人同様、どうしてもやる気が出ないときもあります。その時は「今日はここに名前と日付を書いて終わり」としています。本当は、プリントの1枚くらいはさせたいのですが、勉強に対する嫌悪感が尾を引いてしまったら、振り出しに戻りかねません。こんな時には、しりとりやかるたなど、勉強の代わりになるような遊びをしています。

(5)  大げさなくらいほめる

ほめてほめてほめ抜くというのは、発達障害児教育ではイロハのイになっています。はじめの頃は、このある種わざとらしいほめ方を、子供とはいえ見抜いてしまうのではないかと心配しましたが、そんなことはありませんでした。子供たちはとにかくほめられると喜びます。

「すごい!」「できたじゃない!」「ばっちり!」「おりこう!」などなど。大げさなくらいほめてあげましょう。

遊び感覚の勉強でよいのでは?

Photo by Shutterstock.com

「勉強は自分を成長させるために必要なもの」などと考えられるようになるのは、いくつからでしょうか。ましてや発達障害を持つ子供たちにそれを認識させるには、かなりの時間と労力がかかります。それよりも遊びの延長感覚で勉強したほうが、勉強嫌いにしてしまうよりもまだよいのではないでしょうか。

【参考文献】

・  『発達障害がある子に、わかる・たのしい勉強を』(久我利孝、ぶどう社)
・  『教室における「気になる子どもたち」の理解と支援のために―特別支援教育における発達神経心理学的アプローチ』(萱村俊哉、ナカニシヤ出版)
・  『あきらめないで!自閉症』(平岩幹男、講談社)