「うちの子は発達障害」
カミングアウトはいつ、どのように?

2018.01.29 KUMIKO 育児・健康

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もう20数年前になりますが、私の娘が通っていた保育園の保護者会で、タカシ君(仮名)のお母さんが、「実はうちの子は、自閉症です」と泣きながらカミングアウトしました。その後、担任の先生まで泣き始めてしまい、その場は静まりかえってしまいました。

今から思うと、担任の先生は泣くべきではなかったと思います。なぜなら、当時はまだ自閉症についてあまり知られていなかったこともあり、その場にいた保護者は、「タカシ君は特別な病気だ」と受け止めてしまったからです。

幼稚園・保育園や学校からの理解と協力は必須

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周囲へのカミングアウトを、いつ、誰に、どのようにするかというのは、自閉症を含む発達障害の子供を持つ親にとっては悩ましいところでしょう。

発達障害の子供たちが学校や社会で生きていくためには、周囲の理解と協力必須です。したがって、幼稚園・保育園や学校に対しては入園・入学前に事情を話し、配慮やサポートをしてもらうことは避けられません。

同級生の保護者には伝えた方がいいの?

悩ましいのは、同級生の保護者に対して、正直に伝えるべきか否かという点でしょう。

結論からいうと、保護者のみなさんへも、事前に事情を伝えておいたほうがいいでしょう。

保育園や幼稚園の段階であれば、発達障害児の独特な言動は目立ちません。でも小学校に入り、子供たちも物心がつくようになってくると、発達障害児は「何となく違う子」と認識され始め、イジメに発展していく可能性が高まってくるのです。

そういった事態を避けるためにも、この子は生まれつき障害を持っているということを、先生を通じてだけでなく、保護者を通して同級生に知ってもらい理解してもらう必要があります。発達障害の子供に対する理解と協力が求められるのは、先生などの大人よりも、むしろ同級生などの子供たちのほうなのです。

発達障害は「個性」!それを前提に話しましょう

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カミングアウトをする際には、私が体験したような「発達障害は特別な病気」と思われないような配慮が大切です。

発達障害は病気ではなく「個性」という前提で伝えましょう。漠然とした言い方よりも、具体的に話したほうが理解されやすいです。たとえば、「うちの子は規則やルールを理解するのに時間がかかります」とか、「人との距離感がうまくつかめないので、近づきすぎたり、逆に目を合わせなかったりします」とか、「大きな音や声にびっくりして、パニックになってしまうことがあります」など。

カミングアウトは自然体で毅然とした態度で

「理解し協力してもらって当然」という言い方では、周囲の人たちの反感を買うかもしれませんが、必要以上に下手に出たり、遠慮したりすることはありません。どんな子供でも、往々にして一つや二つは問題を抱えているものです。悩み多き子育てママ・パパの一人として、自然体で、そして毅然とした態度でカミングアウトしましょう。

【参考文献】

・  『教室における「気になる子どもたち」の理解と支援のために  特別支援教育における発達神経心理学的アプローチ』(萱村俊哉、ナカニシヤ出版)

・  『アスペルガー症候群との上手なつきあい方入門』(西脇俊二、宝島社)

・  『発達障害の子どもたち』(杉山登志郎、講談社現代新書)