3歳児からの知育遊び
日本伝統の「折り紙」は、空間認識力も身に付く

2017.12.30 World-Mommy 編集部 育児・健康

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日本の伝統的な遊びに「折り紙」があります。その起源は古く、300年以上前から日本の庶民に親しまれていたという記録も残っています。今ではORIGAMIとして国境を越えて知れ渡り、ベトナムのHoang Tien Quyet、シンガポールのRonald Kohなど、素晴らしい作品をつくるアーティストが世界中にいます。

さて、そんな折り紙ですが、日本の幼稚園や保育園では幼児教育としても活用されています。

なぜ、幼い子どもに折り紙が良いのでしょう? それは子どもの重要な能力を高めるうえで効果が期待できるからです。子どもの身体と脳、それぞれの視点から折り紙の魅力をお伝えします。

子どもだけじゃない、大人のひらめきにも役立つ折り紙とは?

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折り紙に用いる紙のサイズは、15cm角が一般的です。もっと小さいサイズや大判もありますが、いずれも共通しているのは正方形だということです。

その紙を折って、鶴や蛙、箱や風船などを作ります。ハサミで切ったり、糊で貼ったりはしません。折ることだけでいろいろな形をつくるのが、折り紙の基本的なルールです(芸術作品など一部例外あり)。

赤、青、黄など様々な色の紙がパッケージされた、折り紙専用の紙を使いますが、手元に専用の紙がなくても大丈夫。きれいな柄がプリントされた包装紙や、不要になったチラシなど、身近にある紙を正方形に切れば、いつでも折り紙用紙として使うことができます。この手軽さが、折り紙の魅力です。

身体の成長からみる、折り紙の始めどき

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幼児教育は、子どもの成長に合わせて行うのが効果的です。早ければ早い方が良い、という訳ではないのです。

1〜2歳は、スプーンを持って食事をしたり、おもちゃをつかんで遊んだり、鉛筆を握ってグルグルと線を描いたりできますが、まだ細かな動きはできません。この頃に折り紙を与えても、くしゃくしゃと丸めたり、やぶってしまったりで、上手く扱えないでしょう。

3歳になると、片手でお皿を押さえながらスプーンで食事をすくったり、シールを台紙からはがして丁寧に貼ったり、洋服のボタンを留めたりできる子どもが増えてきます。この頃から、いよいよ紙を折るという作業ができるようになります。

手先が器用になり始めるのが3歳。折り紙を始める良いタイミングです。

ただし、まだ何かを完成させるのは難しいので、まずは丁寧に折ることに慣れ親しみながら、3〜4回折るだけでできる簡単なものから挑戦し、飽きさせないのがコツです。

脳の成長からみる、折り紙の始めどき

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脳は生まれた瞬間から12歳頃にかけて、ダイナミックに成長し続けます。見たり聞いたりする基本的な能力からはじまり、運動能力、語学力、コミュニケーション能力など、広範囲に広がって行きます。

そのため、それぞれの能力が伸びるタイミングで、それに合わせた遊びや勉強を行うと、脳に刺激を与え、より能力を伸ばすことが期待できるのです。

3歳は、運動能力が大きく伸びる時期です。身体のバランス感覚が高まり、平均台の上を歩くことや、スキップやケンケンができるようになります。また、手先が器用になり、絵もぐるぐるとした不定形なものから、円や三角といった図形が描けるようになります。

これはこの時期に、巧緻動作(細かな動作)を司る脳の部位が大きく成長するためです。3歳から5歳が成長のピークと言われており、脳の視点から考えても、3歳で折り紙を始めるのは、巧緻性を高める上でベストなタイミングと言えるのです。

立体をイメージすることで、空間認識力が鍛えられる

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3歳頃から器用になると言っても、ペンを持って立体的な絵を描くことはまだできません。5〜6歳になってようやく、横向きの人を描いたり、上には太陽・下には地面を描いたり、空間を意識した絵が描けるようになります。

ブロックや積み木も同様に、上に積み上げて行くばかりではなく、奥行きのある立体的なものが作れるようになってきます。

これは、三次元で物体を捉える空間認識力が成長するためです。

折り紙は、この空間認識力にも影響を与えます。なぜなら、折りながら次にどんな形になるかを立体的にイメージするからです。最初は平面的なものが容易で取り掛かりやすいのですが、5〜6歳に向けて立体的なものへ挑戦して行きましょう。

また、折り紙は座って作るものですが、空間認識力が高まることで、スポーツや日常生活にも影響を与えます。たとえば、サッカーでどこにボールを蹴ればゴールにつながるか、自転車をどう運転すれば安全に走行できるか、など。

紙一枚でできる折り紙ですが、子どもの能力を伸ばす大きな力を秘めているのです。3歳からの折り紙。ぜひ、親子で楽しく始めましょう。