気温計測のワナ!
赤ちゃんは想像以上の暑さに晒されているかも……

2016.08.01 荒木 真理子 ライフスタイル 育児・健康

みなさんこんにちは! 気象予報士の荒木真理子です。
天気予報が、連日30°C超の暑さを当たり前のように伝えています。夏真っ盛り!
この時期のお出かけは、体に密着する抱っこ紐よりもベビーカーを選びがちですが、赤ちゃんを思わぬ危険に晒しているかもしれません。
天気予報の気温は、その計測方法がゆえ、実は、数字と私達の体感に大きなギャップがあるのです。

 

意外と知られていない気温の計測の仕方

そもそも天気予報に出てくる気温。どのように計られているかご存知でしょうか。
私が小さい頃は百葉箱がありましたが、今は、機械により自動で行われています。

 

気温の計測には、世界で統一された決まりがあります。
WMO(世界気象機関)は、『地上から1.25~2.0mの高さで、温度計を直接外気に当てないようにして測定すること』と定めています。
日本の気象庁では、日射を遮るため、円筒の中に温度計を設置し、1.5mの高さで測定しています。
つまり、天気予報に登場する気温は、日陰で、1.5mの高さで観測されるものが基準。
“日陰”と“高さ1.5m”、この2つが落とし穴なのです。

仰天!日陰と日向でこんなに気温が違うなんて

「ほんとに29°C? 外はもっと暑かった感じがしたけど……」
あなたのその感覚は正しいです。日差しの下では、より暑いのです。
ある晴れた日の昼下がり、実際に計測してみました。

 

まず、私の目の高さ、約1.5mの日陰の気温は、30.3°C。
つづいて、日向で同じ高さで計ってみると、35.2°C! 数字以上に暑く感じるのはこのためです。
さらに、コンクリートの地面では驚きの数字……なんと、50.8°C!!
このコンクリートの反射熱で、地面に近いベビーカーの中は、ベビーカーを押す大人よりもずっと高温に晒されます。まさに、サウナ状態。
晴れた日には、天気予報の気温よりプラス20°Cも暑い、過酷な環境下に置かれることを認識しておきましょう。

赤ちゃんの熱中症を防ぐ

熱中症は、重症になると命にかかわります。
対策としては、まず、ベビーカーの中が暑くならないようにすること。
外出は、気温が一番高くなる正午から午後2時ぐらいは避け、日陰を移動しましょう。
また、体温調整が苦手な赤ちゃんの体温を下げてあげることが大切です。
30分に一度は、水分補給をし、濡れたガーゼで背中・首・脇の汗を拭きましょう。

最近は、ベビーカー用の暑さ対策グッズがたくさん出ています。大きな日よけや、保冷シート、照り返し防止シート、ベビーカー用の扇風機など、おうちのベビーカーに合ったグッズを探してみてはいかがでしょうか。
これからベビーカーを購入する方は、シートの高さや通気性など、熱中症対策ができるかどうかも、選ぶ基準に入れてみてください。

赤ちゃんを守るために、心がけたいこと。

  • 外出は、なるべく朝や夕方など涼しい時間を選ぶ
  • 晴れた日は、直射日光を避け、日陰を選びながら移動する
  • 30分に一度は休憩・水分補給をする
  • 首・脇・背中を中心に、ガーゼでこまめに汗を拭く
  • 吸水性の良い下着、背中に汗取りパッドを着用
  • 大きな日よけ・保冷シート・照り返し防止シート・扇風機などグッズの活用

「ママ、暑いよ」
赤ちゃんは、まだ言葉でうったえることができません。夏の外出の際は、赤ちゃんの様子には、とりわけ気をつけるようにしたいですね。