えっ、そうなの!?
「夏かぜ」と「冬かぜ」の違いをあなたは知っていますか?

2016.08.07 久保田 嘉郎 育児・健康

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夏に向かって増えてくる子どもの夏かぜ。
そもそもなぜ、普通に「かぜ」というのではなく、あえて「夏かぜ」と呼ぶのか、あなたは知っていますか?
夏に引くから「夏かぜ」、冬に引くから「冬かぜ」と思っていらっしゃる方も多いと思います。ですが、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの諸症状を伴う「冬かぜ」とは違い、「夏かぜ」は腹痛や下痢など中心に子ども達の間で流行します。

これら症状の違いは「かぜ」を引き起こすウイルスに原因があるのです。

「冬かぜ」は有名なインフルエンザウイルスやライノウイルスなど、寒くて乾燥した空気を好むものを体内に吸い込んで発症します。それに対し、「夏かぜ」はアデノウイルスやエンテロウイルスといった、暑くて湿度の高い環境を好むウイルスが繁殖し、咳やくしゃみにより飛沫感染します。このように「かぜ」の原因となるウイルスが異なるため、感染したところに出る症状も異なってきます。

知っておきたい「3大夏かぜ」

アデノウイルスとエンテロウイルスは、共に夏かぜを引き起こす原因となるウイルスですが、それぞれに特徴があります。アデノウイルスは呼吸器や腸で繁殖し、「プール熱」の原因となります。一方、エンテロウイルスはのどや腸で繁殖し、「手足口病」や「ヘルパンギーナ」などを引き起こします。これらを併せて「3大夏かぜ」といったりします。
そこで「3大夏かぜ」といわれる、それぞれ感染症の特徴を紹介しましょう。

プール熱

プールなどを通して感染するから「プール熱」と呼ばれますが、感染力が強く口、鼻、のど、目から体内に入りこみ高熱や喉の痛み、また、腹痛、下痢を伴うこともあります。

ヘルパンギーナ

夏に流行する急性ウイルス性咽頭炎で、38℃以上の高熱、口の中の小さい水泡、のどの痛みが特徴です。発症は6歳未満の乳幼児が多く、急な高熱に注意が必要です。

手足口病

手や足、口の中や周りに水ぶくれの様な水泡状の発疹ができるのが特徴です。手足口病の症状は軽く、感染しても一週間ほどで治りますが、まれに重症化することがあるので油断は禁物。

もしも、子どもが「夏かぜ」を引いてしまったら……

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子どもが高熱を出したり、のどの痛みを訴えてくるなど「もしかしてかぜかも……」と感じた場合、どのようなことに気を付けたらよいのでしょうか。

「夏かぜ」は、ウイルスによる病気なので特効薬はありません。そのため、薬を用いても対処療法が中心となります。
まずは体を休めて栄養のあるものを食べ、十分な睡眠をとりましょう。高熱やのどの痛みで食べられないときは、脱水に注意し、十分な水分を与え、のどに通りやすい口あたりのよい食事を工夫しましょう。

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かぜで低下した体力を回復させるには、食事での栄養補給はとても大切になってきます。そこでおススメなのが、松の実などの漢方食材を加えて煮込む「プチ薬膳粥」。

お粥は消化がよいので、弱った体にもやさしく対応できます。さらに疲労回復や、滋養強壮に効果的な松の実は、(漢方では「松子仁(しょうしにん)」と呼ばれています)、ビタミンEやビタミンB群、ピノレン酸などを多く含んでいます。食べやすく、栄養満点な薬膳粥でしっかり体力を回復させていきましょう。

今年の夏は「かぜ」知らず! 3つのポイント!

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冬のかぜとは異なるやっかいな「夏かぜ」。引いてしまう前にかからないための、効果的な3つの予防法を紹介しましょう。

  1. 手洗いうがいを徹底する
    冬のかぜと同じですが、手洗いうがいはかぜ対策の王道です。感染を防ぐには手洗いをしっかり行い、うがいをしてウイルスを洗い流しましょう。特に外から戻ったときにはウイルスを持ち込まないためにも手洗い、うがいを忘れずに。
  2. エアコンでの冷やし過ぎに注意!
    ついつい暑い日が続くと頼りがちなエアコン。冷風による冷えすぎは要注意。室内と外気の気温差が大きいと自律神経が乱れ、体温調節ができなくなります。これにより免疫力が低下し、夏かぜをひきやすくなってしまいます。
  3. しっかり体を休める
    なんといってもまずは体を休めることが大切です。活動量の多い子どもの年代は、意外に疲れが残りがち。疲れをそのままにしておくと、免疫力が下がってしまいます。睡眠をはじめ十分な休息を取れるように見守ってあげましょう。

夏の対策というと、どうしても「日焼け」や「熱射病」にばかり目が行きがちですが、「夏かぜ」にも十分注意して、この夏を楽しみましょう。