開発途上国とJICA(国際協力機構)
~世界に広がるJICAの母子保健での取り組み~

2017.11.29 World-Mommy 編集部 ライフスタイル

photo:JICA/Kenshiro Imamura

みなさんは、開発途上国(東南アジアにおいては、インドネシア、ベトナム、カンボジア、タイ、フィリピン、マレーシア、ミャンマー、ラオスなど)が抱える、貧困削減、感染症、紛争、自然災害、気候変動などの課題解決へ向けて、日本の国際協力を包括的に実施するJICA(国際協力機構)の取り組みをご存知でしょうか。

JICAは、母子の健康を増進するため、また、母子の継続的ケア(妊娠期から出産、新生児ケア、子供の成長)を強化するため、「母子手帳(母子健康手帳)」の開発途上国における導入と普及に協力しています。インドネシア、ベトナム、アフガニスタン、ガーナなど、その協力は約25ヵ国に及びます。

世界中の多くの人々にとっても身近な存在である、日本発の母子手帳。母子手帳は、母親と赤ちゃん、そして医療機関と家族の「情報の懸け橋」という役割を担い、今や、開発途上国を中心とした世界40ヶ国に普及しています。

https://www.jica.go.jp/topics/feature/2016/161118.html

母子手帳による成果って?

戦後の日本で、驚くべき実績

JICAはなぜ、開発途上国における母と子の健康を守り増進するためのツールとして、母子手帳の導入と普及に、積極的な協力を行うのでしょう?

母子手帳を用いることの成果は、乳児死亡率*の改善に注目すると分かります。日本は、母と子の健康を増進し、感染への対策に取り組んだ結果、戦後の短い期間に健康水準の急激な改善を成し遂げました。日本の乳児死亡率は、1950年の60.1から劇的に改善し、2015年には1.9と今や世界トップクラスです。

改善の過程において、母子手帳が果たした役割は大きいといわれています。JICAは、日本におけるこの経験とノウハウを生かして、開発途上国の母と子の健康を守り増進するための国際協力を積極的に展開しています。

*乳児死亡率とは、生後1年未満に死亡した乳児の死亡率。出生1,000に対する数値で示す。

目を向けよう!途上国の現状

photo:JICA/Kenshiro Imamura

開発途上国では今でも、戦後の日本のように、たくさんの妊娠中または産後の女性や子どもたちが命を落としています。きちんとした保健医療サービスを受けられず、妊娠・出産で命を落とす妊産婦や、5歳未満で亡くなる子どもの99%が開発途上国の人々です。世界保健統計(2016年版、194ヵ国対象)によると、乳児死亡率は、例えばインドネシアは22.80、ベトナムは17.30、アフガニスタンは66.30、ガーナは42.80など。40.0以上の国が50ヵ国以上に上るのが現状です。