産前産後の母体ケア Part1
妊娠線を予防するセルフケア

2017.09.19 望月 ライチ 美容・ファッション 妊娠・出産

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「妊娠線」とは、おなかの赤ちゃんが大きくなるにつれて下腹部にできることが多い赤身を帯びた線のこと。まるでお腹の表面に亀裂が入るように見えるので、見つけた時にびっくりする人もいると思います。

妊娠線ができるのは、妊娠によって皮膚組織が伸びることが原因。「表皮」「真皮」「脂肪や筋肉などの皮下組織」の層状の構造からなる皮膚のうち、一番表面にある表皮に比べると真皮は伸縮性が高くなく、その下の皮下組織はさらに伸びにくいという性質の違いがあります。このストレッチ性の違いによって、胎児の成長や妊娠による体重の増加に伴い体が大きくなっていくことに表皮(または真皮)は対応できるものの、皮下組織はその伸びについていけないという現象が起こります。結果、皮膚の中の繊維が裂けて皮膚の表面が薄くなり、へこんだような段差が線状にできてしまうのです。

妊娠に伴ってできるのは下腹部が一番多いようですが、お尻や太もも、二の腕、胸にもできることもあります。

妊娠線を防ぐには、こまめな保湿ケアを

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一度避けてしまった皮膚の繊維はもとに戻らないので、できてしまった妊娠線を完全にきれいに治すことはできないそう。ですから、妊娠線ができないうちに予防のためのセルフケアをすることが大切なんですね。

効果的とされているセルフケアは「保湿」。
皮膚は乾燥すると柔軟性が低下するので、クリームや乳液などで水分と油分をしっかりと補給し、やさしくマッサージするようにして、柔らかくしっとりとした肌の状態を保つように心がけましょう。最近はオーガニックコスメブランドなどから、妊娠線ケアに特化したマッサージクリームも売られています(においや使い心地などの好みや肌との相性には個人差があるので、必ず目立たない部分で試すと安心です)。

妊娠線ができやすいのは妊娠後期に入ってお腹が大きく目立つようになってきてからですが、その頃には「お腹の下が見えにくい」ために妊娠線に気づきにくい場合も。一般に、妊娠線ができる直前にはかゆみを伴いやすいと言われているので、かゆみを感じたら保湿をしっかりするようにしたいですね。

クリームやオイルでマッサージする時には、やさしく円を描くようにして、お腹が張ったら無理をせずに休むようにしましょう。お風呂上がりなど、皮膚の表面にほどよく水分がある状態でクリームやオイルなどの油分系の保湿成分を塗布するとより効果的だそうです。

また、妊娠線が出来てしまったことを気にし過ぎる必要はありません。妊娠線ができるほどお腹が大きくなるということは、それだけ赤ちゃんがすくすくと育っている証拠だと、ゆったりとした気持ちでいることも健やかな出産のために大事なことだと思います。

<参考文献>

  • 『最新 はじめての妊娠&出産』(北川道弘監修、主婦の友社)
  • 『いちばんためになるはじめての妊娠・出産』(小川隆吉監修、成美堂出版)