栄養たっぷり、いい母乳をつくるために摂りたい漢方食材

2017.08.15 久保田 嘉郎 栄養・料理

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ママの母乳の質は食事でキマる!

産後の母乳の出を良くするためには、妊娠中から食事に気をつけることが大切です。質の良い母乳というのは、薄白色でサラサラとし、十分な量がありますが、これらは食事により変化します。 また、妊娠中は成長する赤ちゃんのために、母体は東洋医学でいう血虚という状態になりやすいので注意が必要です。

血虚は、血が虚ろと書く字のとおり、貧血で血液成分が不足しているといった状態ではなく、血液の働きが悪化しているという状態のことを言います。また、顔色が悪かったり、肌つやがなくなったり、めまいなどの症状が現れることもあり、どんどん血液が必要とされるため、妊娠中から産後にかけて、女性は貧血になりやすい時期になります。

胃にやさしくて、血液を補う食材とは?

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血虚の症状を改善するためには、血を作る食材をたくさん食べればいいというわけではありません。産後という事を考え、胃腸に負担をかけない食材、体を冷やさない食材を選ばなくてはいけません。例えば、生野菜や脂身の多い肉類を食べ過ぎると、胃腸に負担がかかってしまうので気をつける必要があります。

また、この時期はただ血行を良くするだけではなく、少なくなりがちな血を補うことも大切です。体の血液を作るのにおススメなのが、ほうれん草、落花生、豚レバー、タコといった食材です。他にも体を温める漢方食材で、にんじん、ごぼうなどの根菜類も摂取しておきましょう。これらは、煮物にすれば栄養を余すことなく摂ることができますよ。

特に落花生は薬膳食材としても使われる食材で、脂質や食物繊維も豊富。妊娠中から産後のエネルギー補給や便秘対策にも効果的です。タコは血を補うだけでなく生命の源である「気」も補うため、産後の体力回復や母乳不足にも期待できます。 そして、血を補う食材と相性が良いのが豚足です。

コラーゲン豊富で母乳の質を高める豚肉

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豚足は皮と軟骨から出来ている食材で、コラーゲン豊富です。美容にも嬉しい効果が期待できますが、母乳の分泌を改善したり、産後には栄養豊富なため体力の回復を助けてくれます。 組み合わせとしては根菜類などと豚足を煮込んだスープを作れば、母乳の出を良くすることもできます。

豚肉だけではなく、魚なら鯉やフナも薬膳のスープとして知られています。地域によってはあまり食べる機会はないので、敬遠する人も多いかもしれませんが、これらのたんぱく質は、母乳には大切です。

薬味食材を摂取して体の内側から温めよう

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また、少量でも体を温める作用の期待できるのが、薬味として食べられることの多い食材です。ネギやしょうが、わさびなどです。血行を良くすることができますので、母乳の分泌を促します。同じ薬味でも唐辛子やターメリックのようなものは刺激が強すぎるので授乳期は特におすすめできません。

ネギやしょうがは、どのような料理にもかけたり入れて食べることが出来るため、刻んだものを小分けにして冷凍しておくと、いつでも気軽に食べることができます。先ほどの豚足を使った薬膳スープにしょうがを、すりおろして入れたり、たっぷりネギをふりかけて食べるのも上手な食べ方ですね。
料理だけではなく、飲み物にも気をつけたいものです。産後、十分に水分を摂らないことには、母乳を作ることができません。 また、その際に体を温めてくれるのが漢方食材でもあるシナモンです。妊娠中や産後の水分補給にお気に入りのお茶にシナモンをかけて飲むのも良いですね。

他にも、たんぽぽの根っこは母乳不足に効果のある漢方食材です。体内の熱を冷ましてくれるため、産後の乳腺炎の改善にも効果的です。たんぽぽの根をそのまま漢方食材として利用することはありませんが、根っこを使ったハーブティーなどが市販されていますので気軽に飲むこともできます。妊娠中から出産後もたんぽぽ茶を飲むことで乳腺の発達を助けて、産後の母乳不足の対策をすることができます。また、乳腺炎には牛蒡子(ごぼうし)という生薬もありますが、こちらは漢方薬局などで購入できますので、煎じて飲むといいでしょう。

最後に、母乳にNGな食べ物についても確認しましょう。ズバリ、脂肪分と糖分の多い食品です。これらの多い食物は母乳を詰まりやすくしてしますので、食べすぎには要注意です。また、アルコールやカフェインなども、当然控えましょう。

良い母乳は良い食事から。今回は、授乳中にとりたい東洋医学的な漢方食材について紹介しました。明日からの食事に少しだけ気を使ってみませんか。