妊娠中はペットによる感染症に注意
トキソプラズマ症の予防法は?

2017.06.26 World-Mommy 編集部 妊娠・出産

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動画やSNSでも大人気の可愛いペット達。ペットを飼っている人にとっては大切な家族の一員です。でもいざ妊娠したら気を付けておかなければいけないことがあります。
特に妊婦さんにとって注意が必要なトキソプラズマ症という、猫からうつりやすい感染症をご存知ですか?

トキソプラズマ症とは?

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トキソプラズマ症とは非常に小さな病原性原虫によって、猫を最終宿主として人・鳥類・哺乳類に感染する病気です。人から人へはうつりません。全世界の人口の約4分の1以上が感染していると言われ、健康な成人が感染しても無症状が多く、実は気づかない内に感染している場合も多くあります。
一度抗体を持っていれば、再度感染することはありません。

しかし、妊娠中に初めてトキソプラズマに感染してしまうことにはとても注意が必要です。母体からお腹の中の胎児に感染してしまった場合は、「先天性トキソプラズマ症」となり、死産や流産のリスクが高まり、水頭症、小頭症、内臓及び脳に障害などを発生させることもあります。
母体から胎内に入るまでには数ヶ月かかると言われ、必ずしも胎児感染するというわけではありません。日本では症例数は多くありませんが、妊娠初期の感染ほど胎児の症状が重篤化しやすいとされている為、注意が必要です。

トキソプラズマの抗体の有無は、産婦人科で血液検査で調べることができます。
もし、妊娠中に感染してしまった場合は、早期から抗生剤を服用し胎内感染率を低下させます。

感染経路は?

完全室内飼いし予防接種を徹底している猫の場合はトキソプラズマにかかっている可能性は低くなりますが、外に自由に出られる環境の猫は、土や生肉を食べること、他の猫との接触などで感染している可能性が高くなります。

トキソプラズマに感染した猫の糞には、オーシスト(トキソプラズマの卵)を含んでおり、排せつ直後は感染力がありませんが、糞が2・3日経つと強い感染力を持つようになります。
このオーシストが含まれる糞を排せつするのは、猫がトキソプラズマに感染してから約1~3週間の間です。特に1歳未満の子猫に多いということがわかってきました。

猫以外でも気を付けたい、生肉やガーデニング

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このトキソプラズマ症の感染経路として、猫の糞以外でも注意が必要なのは、生肉を食べる事やガーデニング、農作業などの土いじり。

以前、妊娠期間中に気を付けたい食べ物の記事でもご紹介していますが、生ハム、レアステーキ、鶏刺し、馬刺しなどの生肉は避け、よく火を通して食べるようにしましょう。

また、土の中にトキソプラズマが生息している場合もありますから、土いじりをした後は、手を石鹸でよく洗い、流水で流して下さい。

予防法は? 犬は大丈夫?

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  • 猫に限らずペットの排せつ物はその都度処理し、トイレは常に清潔に保つ
  • ペットの排せつ物を処理する際はビニールなどを使用し、素手で触らない
  • ペットのトイレ、食器、ゲージなどを掃除した後は、必ず手を石鹸で洗う
  • 猫は室内飼いにして、生肉は与えない

妊娠期間中は猫のトイレ掃除は家族に代わってもらうこともお勧めします。
また、猫に限らずペットとキスをしたり、同じ食器や箸で食事を与えることは避けましょう。

犬はどうなの? と心配になるかもしれませんが、トキソプラズマの場合は、感染力のあるオーシスト(トキソプラズマの卵)を排せつするのは猫科の動物だけとされています。
ただし、どんなペットを飼っていてもトイレや部屋などを清潔な環境に保つことは、飼い主にとってもペットにとっても大切なことです。
トキソプラズマは予防できる感染症ですので、しっかり予防してペットも一緒に楽しく暮らして下さいね。

<参考文献>