心身の発達にもメリットが
子どもが夢中になる砂場遊び

2017.06.15 望月 ライチ 育児・健康 しつけ・教育

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「遊び」は親子のコミュニケーションはもちろん、子どもの脳や体の発達を促す働きがあるということはよく知られています。
1歳を過ぎ、歩き始めて行動範囲が広がってくると、だんだんと外遊びの機会が増えて、公園で過ごす時間も増えてくるのではないでしょうか。
公園でできる遊びといえば、すべり台やブランコを始めるとする遊具遊び、そして「砂場」での遊びです。
シンプルに砂を扱うだけの遊びですが、子どもは時間を忘れて夢中になって遊びますよね。日本では昔からなじみのある子ども達の砂場遊びの風景ですが、心身の発達にもプラスの影響があるという報告があります。

つかむ、離す、手指への刺激が
脳の発達を促進

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ある研究報告によると、砂場遊びには脳を刺激して様々な活動への意欲を高める効用があるそうです。
指先や手のひら全体で砂に触れる、つかむ、離すといった動きを通じて指の細かな動きの発達を促すのと同時に、砂の重みや温度など様々な感覚刺激を受け取ることで、子どもの「触覚的感性」を高めるのだそうです。
これらの刺激によって脳も活性化され、いろいろな活動に対する積極性や意欲も育てるのだとか。

どんな形にも変わる砂は
クリエイティビティを育てる

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砂場遊びをしている子ども達の様子を観察していると、砂を集めて手で握って固めたり、型に入れたり、水を加えてみたりといった動作を繰り返して、「ケーキ」や「お団子」、「お城」「トンネル」など、実に多彩な造形物を作っています。まさに、クリエイティブなアート!

創造性の育成を謳ったブロック型のオモチャもたくさん売られていますが、お金を出してわざわざそういった商品を買わなくても、ごく身近でできる砂場遊びが十分にその役割を果たしてくれるのはうれしいですね。
カラフルに着色されていない自然物だからこそ、子どもの自由な想像力を働かせてくれるのかもしれません。

また、砂の場合、「つくる」と同時に「壊す」という遊びもできます。オモチャを壊したらママ・パパに怒られそうですが、砂は壊して怒られることはありません。子ども達が思いっきり創造と破壊を繰り返せるという、稀有な遊びもであるとも言えそうです。
砂場に集まる子ども達同士の交流を通じて、言葉やコミュニケーションの発達の場にもなりますね。

進んでいる衛生対策
室内でできる砂風オモチャも

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一方で、日本で90年代前後から指摘されるようになったのが、砂場の衛生問題でした。公園の砂場には犬や猫、鳥の糞尿が混入しやすく、感染症の原因になるのではないかという声が挙がるようになったのです。対策として、最近では動物の侵入を防ぐためのネットを活用する例も増えています。
また、室内でも砂場遊びを楽しむための特殊な素材を使った“砂風”の玩具も登場しているようです。

子どもが夢中になって遊べて、心身の発達にも役立つ砂場遊び、日常に取り入れてみませんか?

<参考文献>

  • 笠間浩幸(1998).「子どもの遊び環境としての<砂場>」『環境教育研究』, I, 113-124.