重い病気から赤ちゃんを守る
予防接種の重要性

2017.06.02 望月 ライチ 育児・健康

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重い病気の発症や重症化を防ぐために受ける予防接種。かかると命にかかわるリスクのある病気や、重い合併症や後遺症が残る可能性のある病気については、予防接種の対象として定められています。

そもそも予防接種とは、病気の原因となる病原体をごく薄めたり無害化したりする処理を施して作られるワクチンを注射や口からの服用などで摂取し、体内に免疫を作ることで、その病気にかからないようにする予防法のこと(もし病気にかかったとしても、軽い症状で済みます)。
対象とされている病気のほとんどが人から人にうつる感染症で、予防接種を多くの人が受けることで、大流行をふせげるというメリットもあります。

赤ちゃんの命を守るためにぜひ受けたい予防接種ですが、中には「本当に予防接種を受ける必要があるの?」という意見も時々聞かれます。
「聞いたことがない病名だし、実際にかかっている人を見たこともないから、病原菌自体がもういないんじゃない?」という意見です。しかし、病気を見かけないのは、予防接種によって発症が抑えられているからであり、病原菌そのものが存在しなくなっているということではありません。

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たしかに、幼い赤ちゃんに注射を打たせるその時はかわいそうに感じますし、大泣きする赤ちゃんが痛々しく思えますよね。でも、長い目で見ての「健やかな成長のため」を思えば、やはり予防接種はきちんと受けておきたいものです。病気の流行を防ぐ手段に協力することでもあるのです。

予防接種の対象となる病気は20種ほどありますが、中でも、国が受けることが望ましいものとして法律で定めて規定の期間内であれば費用の補助も行っているのが「定期接種」です。近年、日本ではこの「定期接種」の導入が増え、現在では下記の病気が2歳までに受けるべき定期接種の対象となっています。
定期接種の場合、万が一、副反応が起きた場合の救済制度も整っています。

<日本の定期接種例>

  • Hib(インフルエンザ菌b型)
  • 肺炎球菌
  • B型肝炎(水平感染予防)
  • DPT-IPV(ポリオ・破傷風・百日咳・ジフテリアの4種混合)
  • BCG
  • 麻疹・風疹混合(MR)
  • 水痘(水ぼうそう)
  • 日本脳炎
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早いものでは生後2ヶ月から接種の推奨時期は始まりますが、受ける回数や空けるべき間隔がそれぞれ異なるので、スケジュールに頭を悩まされることもしばしば。迷ったら医師や地域の窓口に相談してみましょう。

定期接種とは別に「受けるかどうかは親が選択する」という位置づけになっているのが、ロタウィルスやおたふくかぜなどの「任意接種」です。任意とはいえ、かかったら重症化するリスクが高い病気ばかりなので、できるだけ受けておく方が賢明です。特に、幼稚園や保育園など集団生活を始める予定がある場合には感染のリスクがより高まるので、積極的にスケジュールに組み込んでいきましょう。

<参考文献>

  • 『最新版 はじめての育児』(細谷亮太監修、学習研究社)
  • 厚生労働省ホームページ
  • 国立感染症研究所ホームページ