注意したい妊娠中の感染症
予防法は?

2017.04.16 望月 ライチ 妊娠・出産

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妊娠中はお腹の赤ちゃんの成長のために、通常よりも健康管理に気を配りたいもの。特に注意をしたいのが、インフルエンザや風邪をはじめとする感染症です。
ホルモンバランスの変化によって妊婦は免疫力が低下しやすいため、感染症にかかりやすくなるといわれています。中にはお腹の赤ちゃんへの影響が心配される病気もあるので、“かからないように予防する”ことが何より大事になります。

感染症予防のための基本の習慣

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  • 栄養バランスのよい食事と水分補給
    免疫力をキープする基盤となるのは、やはりバランスのとれた食事。糖質、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルを偏りなく摂取できるよう心がけましょう。
  • 睡眠時間を十分に確保する
    寝不足が続くと感染症にかかりやすくなります。妊娠中は体の変化によって寝つきが悪くなることもありますが、リラックスできる寝具を使ったり、寝る前にぬるめのお湯につかったりして、入眠しやすい工夫を取り入れて。
  • 人混みは避け、マスクを着用
    特に感染症が流行する時期や、「最近、疲れているかな」と自分自身で感じる時には、他人から感染症をもらわないように、外出時はマスクを着用し、人混みはできるだけ避けるように意識しましょう。
  • 室内では加湿器を活用して湿度を保つ
    感染症の原因となるウイルスや細菌は、乾燥している環境を好むそう。加湿器を使う、濡れたタオルを室内に干すなどして、室内の湿度を高めに保つと予防にも効果的です。湿度の目安は50~60%ほど。鼻やのどの乾燥も防いでくれます。

このような予防法を実践していても「かかってしまった!」という時は慌てずに。例えば、インフルエンザに関しては胎盤を通じて赤ちゃんも感染するという心配はありません。ただし、高熱などの全身症状によって体力が奪われ、妊婦は重症化しやすいと言われています。早めに受診して医師の処置を受けましょう。市販薬の中には妊娠中には避けるべきものもあるので、自己判断での服薬は危険です。

特に気をつけたい感染症

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  • 風疹
    風疹ウイルスによってかかる感染症で、主な症状は発熱、発疹、関節炎など。妊娠中に感染すると胎児にもうつって、生まれてから「先天性風疹症候群」と診断される場合があります。特に妊娠の初期にかかると胎児への影響が大きいといわれていて、心臓疾患や難聴のリスクが生じることも。妊娠初期の健診で抗体の有無を調べ、ないと判明したら外出時に人混みを避けるなど注意が必要になります。
  • りんご病
    パルボウイルスによって感染する「伝染性紅斑」のこと。発熱や関節痛に伴って、頬がりんごのように赤くなることが特徴ですが、妊娠初期にかかると胎児に貧血や水腫などが生じることがあり、流産リスクも高まります。子どもがかかりやすい病気なので、小児科外来などに行くのは避ける方が無難。
  • トキソプラズマ
    猫や鳥などの哺乳類などに寄生する原虫トキソプラズマによる感染症。特に自覚する症状はありませんが、妊娠中に初めてかかると胎児に感染することがあり、流産・早産の原因になったり、脳炎や髄膜炎を引き起こす「先天性トキソプラズマ症」にかかってしまう恐れが。妊娠してからペットを飼い始めないようにする、動物を触ったらよく手洗いするなどの注意をしましょう。

<参考文献>

  • 『はじめてママ&パパの妊娠・出産』(安達知子監修、主婦の友社)
  • 『最新 はじめての妊娠&出産』(北川道弘監修、主婦の友社)
  • 『いちばんためになるはじめての妊娠・出産』(小川隆吉監修、成美堂出版)