知っていればお得な日本の法律・制度
「確定申告」のメリットは、お金が戻ってくるだけではない!

2017.02.24 荒木 真理子 ライフスタイル

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みなさん、こんにちは。気象予報士の荒木真理子です。
実は私、気象予報士だけではなく、「社会保険労務士」という国家資格も持っています。
日本の法律や制度は、妊婦さんや働くママさんにとって手厚い仕組みになっているのに、知らない人がいっぱいいます。なんて、もったいないことでしょう!
このコラムでは、育児に追われている間に忘れてしまいそうな、個人でやらなくてはいけない、またはやったほうがよい手続きを、随時、ご紹介していきます。
年度末が迫ったこの時期は、「確定申告」です。

面倒でも手続きを行えばお金が返ってくる!

みなさんは、「医療費控除」をご存じでしょうか。
医療費が1年間で10万円を超えた場合に、確定申告をすることで税金が戻ってくるというものです。ママ一人分ではなく、一緒に暮らす家族全員の医療費が10万円を超えた場合です。
この医療費控除は、妊娠・出産でかかる費用も対象になります。
妊婦健診費や入院分娩費など出産の年は、出費が多いので、多くの方が10万円以上になるでしょう。手続きをするとお得なことがいっぱいですから、子育ての合間にぜひ、がんばってほしいのです。

具体的にどんな手続きをすればいいの?

まず、どんなものが医療費控除の対象となるかというと、出産にかかわるものがこちら。

【医療費控除の対象となるもの】

  • 妊婦健診の費用
  • 入院費・分娩費
  • 通院時の電車代やバス代
  • 陣痛が始まった時のタクシー代
  • 電車やバスの移動が困難な場合のタクシー代
  • 助産師による分娩の介助料
  • 入院中に病院で支給される食事代
  • 診療、治療費
  • 処方箋代
  • 治療のための市販薬代
  • 医師の指示による差額ベッド代

このほか出産にまつわる出費以外でも、

  • 治療のための鍼やマッサージ、お灸代
  • 禁煙治療の費用
  • 虫歯の治療費
  • 治療としての歯の矯正費

なども、医療費控除の対象です。私は妊娠中、坐骨神経痛を患ったので、その治療費も申告しました。なお、バス代や電車代などの通院費用は、領収書がなくても問題ありません。

 

続いて、医療費控除の申請から実際にお金が振り込まれるまでの流れをご紹介します。

【手続きの流れ】

  1. 1年分(1月1日~12月31日)の家族全員の医療費の領収書・明細書を用意します。
  2. 1年分の医療費を合計して、10万円を超えるかどうかチェックします。(所得が200万円未満の人は所得の5%を超えるかチェック)
  3. 国税局のHPで入力、もしくは、書類を入手して必要事項を記入しましょう。
  4. 確定申告期間(2月中旬~3月中旬)に、必要書類を税務署に提出します。
  5. 提出から1~2ヶ月後、指定した申告者名義の銀行口座にお金が振り込まれます。

働くママさんは、申請手続きの際に、給与所得の源泉徴収票も準備しておきましょう。

保育園の入園が有利に? 安く?

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医療費や所得によって戻ってくる金額は人それぞれですが、もし還付の金額が少なくても、「住民税」や「保育料」が安くなる可能性があります。医療費控除をすると、「課税所得税額」が低くなるからです。
保育園の入園審査や保育料は、「課税所得税額」をもとに決定されています。たとえ、返金がわずかであっても、月々の保育料のランクが変わるのは非常に大きいこと。保育園の利用を考えている方には、おすすめします。

慣れない作業は手間がかかると思いますが、がんばって「確定申告」の手続きをやってみましょう!