離乳食から使える「出汁」のパワー
基本的な使い方

2016.11.25 望月 ライチ 栄養・料理

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日本伝統の「出汁(だし)」に期待されている健康効果について紹介したところ(子どものイライラ解消にも期待! 和の「だし」に秘められたパワー)、たくさんの反響をいただきました。特に多かった質問をもとに、「出汁の作り方・使い方」の基本についてより詳しく紹介したいと思います。

昆布についている白い粉は何?

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昆布は肉厚で幅が広く、ツヤがあるものがおすすめ。日本で売られている昆布の約90%は北海道産で、産地の違いによって「真昆布」「羅臼昆布」「利尻昆布」「日高昆布」など種類があります。「出汁用昆布」として売られているものを選べばOKです。
昆布の表面に白い粉や透明の粒がついていることがありますが、これはうまみ成分が浮き出たものなので、安心して。出汁をとる前に洗い流すとせっかくのうまみが流れ落ちてしまうので、固く絞ったふきんで表面をふく程度にしましょう。

簡単な「出汁の作り方」は?

家庭で使いやすい出汁の種類は大きく分けて2つ、昆布だけで作る「昆布出汁」と、昆布と鰹節を合わせた「合わせ出汁」です。

昆布出汁はスッキリとした上品な味でお吸い物や鍋料理に最適です。
合わせ出汁は鰹節の深みが加わって、うどんやそばのつゆ、味噌汁や煮物にぴったりです。

作り方として最もシンプルなのは昆布出汁

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水1リットルを入れた鍋に、表面を軽くふいた昆布10~20gを入れ30分ほど漬けた後に、火にかけます。沸騰直前で昆布を取り出せばできあがり。ポイントは「ぐらぐらと煮ない」ということ。煮過ぎると、昆布独特の粘り成分が溶け出してしまい、おいしさが損なわれてしまうので要注意です。

合わせ出汁の作り方もここまでは同じ

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昆布を取り出した後にお湯が沸騰したら、30g程度の鰹節を入れます。ここでもグツグツ煮ると雑味が出るので要注意。ひと煮立ちしたらすぐに火を止め、鰹節が鍋の底に沈むまで待ちます。沈みきったら、鍋の中身を清潔なふきんや網目の細かいザルなどでこして、完成です。やってみると案外簡単ですよ。

「鍋に火にかける時間もとれない!」という時は、ベビーフードなどの空き瓶に小さく切った昆布と水を注いでフタを閉めて冷蔵庫に。数時間で昆布のうまみが味わえる即席出汁になります。

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多めに作った出汁は冷蔵庫で2日ほど保存もできます

週末など時間がある時に作っておいて、味噌汁や煮物やカレーなど、使いたいときにすぐ使えるようにしておくといいですね。2日で使いきれなかった出汁は、製氷機に入れて凍らせておくと便利。離乳食1回分でも使いやすいサイズになるので、ママをラクにしてくれます。

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ちなみに、日本語の正式な表現は「出汁を作る」ではなく「出汁を引く」。これは素材からうまみや栄養を「引き出す」という意味から来ていると言われています。

出汁を作った後の「昆布」「鰹節」の使い道は?

出汁を作った後の昆布や鰹節は「出汁がら」と言われますが、この出汁がらにも食物繊維やアミノ酸など栄養はたっぷり。捨ててしまうのはもったいないので、料理の素材として活用するのがおすすめです。昆布であればそのままご飯と一緒に炊き込んだり、細かく切ってニンジンなどと炒めればちょっとしたおかずに。ツルリ、コリコリとした食感が好きになる子どもも多いようです。

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鰹節は細かく刻んだ後に、醤油・みりん・砂糖・酒などで甘く煮詰めて、子どもでも食べやすいしっとりとしたふりかけになります。

小さい頃から「出汁」のうまみに親しむと、塩辛いものをむやみに求めなくなり、健康を保ちやすくなるとも言われています。シンプルで栄養価が高く料理の幅がぐんと広がる「出汁」をぜひ活用してみましょう。

<参考文献>

  • 『離乳食大全科』(Baby-mo 特別編集、主婦の友社)
  • 一般社団法人日本昆布協会ホームページ「こんぶネット」
  • マルコメホームページ「おいしいみそ汁の作り方」