暑さのピークは過ぎても……
油断大敵! 自動車の中での熱中症の恐怖

2016.09.15 荒木 真理子 ライフスタイル 育児・健康

こんにちは。気象予報士の荒木真理子です。

朝晩は涼しい風が吹くようになってきましたが、いまだ昼間の強烈な陽射しは衰えをみせません。みなさんは、夏バテは大丈夫ですか。

赤ちゃんと一緒のおでかけは、車の移動が便利ですが、今年の夏も、残念なことに、車の中での熱中症事故が度々ニュースになりました。
短時間だから大丈夫……ちょっとした油断が招く、取り返しのつかない事故。
シルバーウィークを控えた日本は、ドライブシーズンに入ります。
今回は、車内熱中症について考えましょう。

 

あなたのその判断は正しいでしょうか?

28.2%。
これは、JAFが約7000人を対象に調査したアンケートで「子どもを車内に残したまま、車を離れたことがある」と回答した人の数です。理由は以下のようなものでした。

  • 数分で終わる用事だった
  • 子どもが寝ていて起こすのがかわいそうだった
  • すぐに戻れる状態だったため、車のエンジンを切って窓を少し開けて行った
  • 幼い子どもが2人で、大人が自分しかいなかったため、1人をトイレに連れて行った

みなさんは、心当たりはありませんか。
よかれと思った判断が、とんでもない事態を引き起こすおそれがあるのです。

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さわやかな日ほど気が緩みがち

車内における子どもの熱中症事故は、猛暑の日よりも涼しい日のほうが発生しやすいという調査結果があります。「車内が高温になることはないだろう」という保護者の油断からでしょうか。

ある晴れた日の実験です。最高気温が23.3°Cと比較的過ごしやすい日でしたが、窓を閉め切った状態で駐車中の車内の温度を測定すると、なんと“48.7°C”にまで達しました。
外の気温よりも25°C以上も高く、とても健康状態を保てる温度ではありません。
真夏の炎天下でもさわやかな日でも、太陽から降り注ぐエネルギーは大差がないのです。

そこで、対策として“窓を少し開けておく”と、どれくらい効果があるのでしょうか。
車の4ヶ所の窓を4cm開けた状態で測定すると、車内温度は“38.9°C”でした。閉め切った状態よりは低いとはいえ、十分な猛暑です。
体温調節機能が未熟な赤ちゃんや子どもにとっては、命に関わる温度といえるでしょう。

子どもを車内に残したまま絶対に離れないで

たとえ窓を開けておいたとしても、車内に子どもを残したまま車を離れるのは、大変危険な行為。
保護者にとっては短い時間のつもりでも、子どもが誤ってキーを内側からロックし、助けを呼ぶうちに時間が経過するトラブルは、繰り返し発生しています。
少しの油断が、お子さん達を熱中症や脱水症状の恐怖に晒すことになるのです。どんな理由があろうとも、命にはかえられません。
季節、気温、時間の長短にかかわらず、子どもを車内に置き去りにしないでください。

 

ウィークエンドや連休は、交通渋滞がつきもの。
おでかけの際は、家族みんなで、こまめな休憩と水分補給を心がけましょう。
お弁当など食品の管理にも注意を払って、安全・安心に楽しくドライブをしましょうね。